実費補償型の医療保険まとめ

実費補償型の医療保険まとめ

日額or実費?終身or定期?医療保険のキホンを徹底解説

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実費補償型医療保険
がある医療保険まとめ

実費型医療保険の基礎知識と、代表的な2商品の比較

入院にかかった費用をしっかりと保障してくれる「実費補償型医療保険」は、一般的な医療保険として主流の日額型医療保険に比べると、まだあまりメジャーではありません。しかし、最近新しい保険として注目度が高まってきています。現在商品として提供している保険会社はまだ少ないですが、AIG損保の実費補償型医療保険『実費補償型医療保険』とソニー損保の『ZiPPi』についてご紹介します。

実費補償型の医療保険とは?

そもそも実費補償型の医療保険とは?

実費補償型の医療保険とは、その名の通り入院にかかった実際にかかった費用を保障してくれる保険です。入院や手術費用はもちろん、公的医療保険制度の対象外となる差額ベッド代や、医療費以外の諸費用も手厚く補償してくれるので自己負担なく安心することができます。医療技術が昔と比べ進歩し、平均入院日数はどんどん短くなっています。しかし、1日あたりにかかる入院費用は昔に比べて高くなっている傾向があります。日額型医療保険では医療費を保険だけで賄いきれないケースがありますが、実費補償型の医療保険ではしっかり対応できることで最近注目を集めています。

実費補償型保険はどうやって選ぶ?

POINT
1
補償範囲の広さ

POINT
2
補償限度額の上限

POINT
3
保険料相場

AIG損保(旧富士火災)の「実費補償型医療保険」は、入院した際に治療のために負担した公的医療保険制度の自己負担額の保障、差額ベッド代・ホームヘルパー費用などの諸費用など基本補償が充実しています。また、オプションで先進医療による療養を受けた場合に、その技術料、交通費や宿泊費、抗がん剤治療による脱毛のためのウィッグ購入費などの補償の特約を付けることができます。


対して、ソニー損保の「ZiPPi」は、基本補償はとてもシンプルで、差額ベッド代や入院時諸費用は含まれていません。だからオプションで必要なものを追加していくことになります。


選び方としては、手厚くしっかりと充実した保障を求める方はAIGの「実費補償型医療保険」、個室入室を希望されない方や、テレビ台や通信費などの諸費用の補償まではいらないが、入院時治療費のみしっかり保障してほしいと考える方はソニー損保の「ZiPPi」がおすすめです。

実費補償型保険2商品を比較

保険名
(保険会社名)

実費補償型医療保険
(AIG損保:旧富士火災)

AIG損保

ZiPPi
(ソニー損保)

ZiPPiHPキャプチャ

基本補償
  • 入院治療費用保険金
  • 入院諸費用保険金
  • 入院医療保険金および 手術医療保険金

※3つの基本補償のうちいずれか1つ以上をセット

オプション特約
先進医療費用保険金(宿泊費は1泊につき1万円が限度)、通院医療保険金(日額)、回復支援費用保険金、特定疾病の保障、ガン入院保険金(日額)、ガン入通院治療費用保険金、特定疾病診断給付金、女性特定疾病入院一時金

  • 入院治療費用保険金

オプション特約
入院時差額ベッド代(6,000円または12,000円まで)、入院時諸費用(入院1日につき1,000円)、先進医療(2,000万円まで)

入院治療費用保険金
※1回の入院に請求可能な上限
上限120万円 上限120万円
入院治療費用保険金
※プランによって違いあり
上限500万円 上限180万円
基本補償の保険料
※20代男性の場合(月額)
1,770円〜2,760 830円〜1,028
保険タイプ 定期型 定期型
申し込み方法 店頭申し込み可ネット申し込み可 ネット申し込み専用
保険名
(保険会社名)

実費補償型医療保険HPキャプチャ

基本補償
  • 入院治療費用保険金
  • 入院諸費用保険金
  • 入院医療保険金および 手術医療保険金

※3つの基本補償のうちいずれか1つ以上をセット

オプション補償

先進医療費用保険金(宿泊費は1泊につき1万円が限度)、通院医療保険金(日額)、回復支援費用保険金、特定疾病の保障、ガン入院保険金(日額)、ガン入通院治療費用保険金、特定疾病診断給付金、女性特定疾病入院一時金

入院治療費用保険金
※1回の入院に請求可能な上限
上限120万円
入院諸費用保険金
※プランによって違いあり
上限500万円
基本補償の保険料
※20代男性の場合(月額)
1,770円~2,760
保険タイプ 定期型
申し込み方法

店頭申し込み可

ネット申し込み可

保険名
(保険会社名)

ZiPPiHPキャプチャ

基本補償
  • 入院時治療費

オプション補償

入院時差額ベッド代(6,000円または12,000円まで)、入院時諸費用(入院1日につき1,000円)、先進医療(2,000万円まで)

支払い限度額
※1回の入院に請求可能な上限
120万円
入院諸費用保険金
※プランによって違いあり
上限500万円
基本補償の保険料
※20代男性の場合(月額)
830円~1,028
保険タイプ 定期型
申し込み方法

ネット申し込み専用

実費補償型の医療保険が適している人は?

実費補償型の医療保険の内容や、選び方などをご紹介してきましたが、万人に実費補償型の医療保険が適しているとは限りません。ここでは、実費補償型の医療保険がどんな人に適しているのかをご紹介しますので参考にしてみてください。


▼貯蓄が少ない若者層

若い人は健康で病気になる可能性は低いと言えますが、まだ収入が安定していなかったり、貯蓄が少ない人にとって突然の入院はかなり負担が大きいです。そのために医療保険への加入が大切なのですが、日額型の医療保険の場合、思ったより自己負担が大きかったということにもなりかねません。貯蓄が少ない若者層だからこそ、万が一の際に実費費用を保障してくれる実費補償型の医療保険がおすすめです。


▼20代の女性

女性の場合、圧倒的に入院原因として多いのが妊娠・出産時です。切迫流産や切迫早産、異常妊娠など入院が長期間に及ぶ可能性もあるので、実費補償型の医療保険へ加入していれば安心できるでしょう。また、妊娠中や産後は精神的にもナイーブな時期。大部屋よりも個室でゆっくりしたいと考える人も多いので、差額ベッド代まで保障してくれるプランがおすすめです。


▼子育て世代

一番お金がかかるのが子育て中の世代です。子供の教育資金や住宅ローンなど支払いが多く、万が一の入院の際に備えている保険が手薄になっているケースも。年齢が1歳でも若いうちに医療保険をしっかり見直しておくことも必要です。一般的な日額型医療保険に比べて、実費補償型の方が保険料が安くなるケースもあり、かかった医療費をすべてカバーできるので万が一に備えておけば安心でしょう。


▼終身型医療保険に入っていて不足を感じている人

現在すでに終身型の医療保険に加入している人でも、万が一入院した際に日額5,000円で足りるのか、個室に入る事情ができたらどうしよう、などと現在の保険だけでは不足を感じている人にも実費補償型の医療保険はおすすめです。日額型医療保険の場合、短期間の入院では、医療費を賄えないケースも多くあります。だから、そのような時に備えて、今ある保険のプラスアルファとして実費補償型の医療保険を検討するのも良いでしょう。

実費補償型の医療保険の特徴

入院時の医療費がどんどん高くなっているのにも関わらず、保険商品は日額いくらと定額で決まっているものが主流です。そうなると、かかった医療費をせっかく加入している保険だけでは賄えなくなっているケースが多いということです。そこで新たにできたかかった医療費実費分をすべて保障してくれる実費補償型の医療保険です。とても良い画期的な商品だと思いますが、メリットだけでなくデメリットもあります。ここでは実費補償型の医療保険について、もう少し詳しく見ていきましょう。


▼実費補償型の医療保険は定期タイプが一般的

実費補償型の医療保険は5年更新の定期タイプが一般的です。そもそも公的な医療保障に連動した保険ともいえるので、現在の高額療養費制度や、医療費の自己負担額3割という制度自体が将来的に改正される可能性があるので、終身型は現状作れないのでしょう。更新ごとに保険料が上がっていくのはネックだと言えます。


▼実費補償型の医療保険を選ぶメリット

  • ・医療費が高くなっても安心できる

大きな病気などで入院費用などが高額になった場合でも、かかった実費をすべて保険でカバーできるので安心することができます。


  • ・高額療養費制度が適用分は差し引かれない

実費でかかった医療保険が高額になった場合、公的な制度で月額上限負担が約8万円で済む制度があります。例えば1か月の入院費が自己負担20万円の場合、実費補償型の医療保険に加入していると20万円の保障が受けられますが、高額療養費制度で自己負担8万円になるため、12万円分は帰ってくることになります。だからといってその分を保険から差し引かれることはないので、実際にかかった費用よりも多く保険金がもらえることがあります。


  • ・必要な特約だけを追加できる

基本補償にオプション特約を追加することができるので、必要なものだけを追加することができます。逆に言うと、不要なものはとことん省いて、保険料を安く抑えることができるのもメリットです。


▼実費補償型の医療保険を選ぶデメリット

  • ・支払額に上限がある

いくら実費補償型と謳っていても、1度の入院で支払われる保険金には上限があります。だから必ずかかった医療費をすべてカバーできるとは言い切れないところが残念な点です。


  • ・自己負担額が少なければ保険金も少ない

実費補償型の医療保険は、とにかく高額な入院や手術費がかかった時にはとても頼りになる保険です。しかしながら、軽度の症状の為医療費が安く済んだ場合、保険金も実際にかかった費用しかもらえないので残念な思いをすることもあり得ます。