男性が医療保険に加入すべきかどうかを考えるポイントとは?
男性にとって医療保険が必要かどうか、またどのような医療保険が適しているのか、色々と確認してみましょう。
男性の健康や将来の安定に関わる環境には様々なものがあります。
食生活や運動習慣、睡眠時間、喫煙・飲酒といったライフスタイルは、男性の肉体的な健康に直接的に関わる要因です。特に、身内にがんや遺伝病などの患者がいる場合、遺伝的要因によって病気や健康被害のリスクは上昇します。
また、仕事の内容によって健康を害する可能性が高まる場合もあるでしょう。 例えば、危険作業を伴う仕事や、危険物を扱うような仕事であれば、事故や病気のリスクは上昇します。もちろん、そのような職業でなくとも、長時間労働や過労によって思わぬ病気や事故の被害を受ける男性は少なくありません。
日本は先進国の中でも特に自殺率が高い国の1つといわれ、日本人は普段から精神的ストレスを受けやすい環境にあるといえるでしょう。
精神的な疾患は、場合によっては肉体的な病気よりもさらに長い治療期間が必要になることも少なくなく、結果的に高額な費用がかかることも珍しくありません。
肉体的にも精神的にも健康な生活を送っていたとしても、通勤中の交通事故や、他人からのウィルス感染といった、突発的な事故や事件に巻き込まれてしまう可能性は充分に考えられます。
現実的にいって、医療保険の加入者全員が得をすることは、残念ながらありません。事実、医療保険に加入したものの、全く病気にならず、ケガもせず、安全で健康な生活を送り続ける人もいます。 しかし、それでも医療保険に加入していたからこそ助かったという人は、決して少なくありません。
病気や事故、ケガなど、健康被害の内容に関わらず、万が一のリスクは誰にでもあります。
そして、病気やケガが発生してから医療保険に加入しようとしても、加入を断られる場合やすでに手遅れの場合もあり、前もって備えておくことが重要です。
医療保険といえば、病気のリスクが高まってきた年配の人ばかりが必要に思われることもありますが、むしろ現在あまり貯蓄ができていない人や、今はまだ収入が多くない人など、20~30代といった若い世代の人にこそ必要になることもあります。
若い世代は深刻な病気のリスクが低いとはいえ、可能性が0でない限り、何らかの対策を検討しておくことはリスク管理として大切です。
医療保険に入る最大のメリットは、万が一の際の入院費や治療費を保障してもらえるという点でしょう。
日本には公的医療保険がありますが、それで保障される費用は必要最低限のものであり、実際は自腹を切らなければならない費用も少なくありません。また、入院や通院期間が長引けば、それだけ費用もかさみます。
特に、入院中に収入源が失われてしまう場合、保険は極めて重要なリスク管理の手段です。
難病や重病にかかって、高度な治療を必要とすることもありますが、例えば先進医療などでは、健康保険が適用されずに全額自己負担となることもあります。
日本の社会保障制度では、治療費の自己負担割合は若い世代でも3割、さらに病気の治療にある程度以上の費用がかかった場合には、超過分が戻ってくるという高額療養費制度などがあります。
ですが、超高齢化社会といわれ、社会保障費の財源に関する問題がしばしば話題となる日本では、いずれ健康保険制度が今よりも国民に負担を強いるものになっていく可能性もあるでしょう。
また、インフレになった場合、現在の貯蓄額では治療費をまかないきれないこともありえます。
医療保険には大きく分けて、一定期間ごとに契約内容が見直される定期型と、一生涯その保障が続く終身型の2つがあります。
定期型のメリットは、一定期間ごとに保障内容を見直せることと、同年代で見れば終身型よりも保険料を低く抑えられやすいことがあります。
その為、将来的にライフスタイルが変わる可能性があったり、今はまだ保険料を安く抑えておきたかったりする若い男性や独身者の場合、定期型が向いているかも知れません。
ただし、定期型は契約更新時に保険料が高くなるので、長期的な安定を求める人にとっては、慎重に検討することが望ましいでしょう。
保障内容や保険料といった、医療保険の契約内容が一生続くタイプが終身型です。
定期型よりも保険料が高くなりがちで、更新の度に保障内容を見直せないというデメリットはありますが、将来的に保険料が上がることがなく、長期的な安定を得られる点は大きなメリットです。また、保険料の払込満了後も保障が続くことは、老後の生活において大きな安心材料となります。その他、保険解約時に、解約返戻金を受け取れることがあることもメリットです。
その為、若い頃は定期型でも、40~50代以降は終身型に切り替えるという男性も少なくありません。
医療保険によって保険金が支払われる場合、その支払額や支払い方法は実費型と日額型で異なります。
実費型(実費保証型)の医療保険とは、文字通り「治療にかかった実際の費用を全てまかなってくれる保険」です。
支払上限額が設けられていることもありますが、入院・治療では差額ベッド代や健康保険適用外の治療などで、時に思わぬ出費が必要になることもあり、基本的に費用面での心配が不要な点は大きなメリットです。
反面、原則的に実費型は定期型の医療保険の場合でしか契約できないので、終身型の医療保険に入りたい人には使えないというデメリットもあります。
日額型とは、入院や通院の日数などに応じて、1日当たり何円という保険金(給付金)を受け取れる医療保険です。
仮に、入院・通院費が安く済んで、保険金よりも安かった場合、差額分で得するというメリットもありますが、逆に保険金を超過した場合、その差額分を自己負担しなければならないというデメリットがあります。
自分に合った医療保険を考えよう!
男性にとって、年齢に関わらず医療保険に加入して万が一に備えることは、重要なリスク管理です。しかし、不要な医療保険に加入して、経済的な負担が大きくなれば、逆にストレスの原因になることもあります。
自分にとってどのような医療保険がベストなのか、比較検討しながら保障内容を決めていくことが大切です。