補償内容と契約内容の違いを解説!医療保険の選び方ガイド
医療保険の賢い選び方を5つのポイントに分けて紹介!
ひとくちに医療保険といってもさまざまな種類の商品があり、どういった点に注意して、どう選ぶべきなのか、悩んでしまいますよね。このページでは、保険の選び方で、押さえておきたいポイントをご紹介します!
医療保険には、保障が一生涯続く「終身保険」と、一定の期間を保障する「定期保険」があります。それぞれの保険にはメリット・デメリットがあり、どちらを選ぶかは、利用者の考え方や、その時のライフステージによって分かれるところです。終身型と定期型では保障される期間が根本的に違うので、自分の目的に合った保険商品を選びましょう。
医療保険には、1回の入院につき保険金が支払われる限度日数が設定されています。40日・60日・120日・360日・730日といった設定がありますが、一番多いのは60日タイプ。ただ、病気やケガによって入院日数は大きく変わるので、自分の職業や環境、ライフスタイルに合った1入院限度日数が設定されている保険商品を選びましょう。
保険金を受け取るには保険金請求を行なう必要があります。「保険証券」や「ご契約のしおり」にも請求に関する該当条件が記載されているのでスムーズに受け取るためにも確認しておきましょう。また、手続き自体はそこまで複雑ではないですが、請求時に必要となる診断書は取得費用がかかります。医療保険を選ぶ際は、取得費用も負担してくれる商品がおすすめです!
入院をすると、治療・入院・投薬などの基本的な医療費以外に、食事代や差額ベッド代、日用品や消耗品代など、健康保険の適用外となる自己負担の諸経費がかかってきます。なかでも大きな負担になるのが、「差額ベッド代」です。医療保険を選ぶ際には、こういった諸経費もしっかりカバーできる保険商品がおすすめです。
上記で紹介した5つのポイントは、医療保険を比較検討する際にチェックする定番の内容ですが、実は他にも忘れてはいけない重要な部分があります。それは、その医療保険が「日額型」「実費補償型」どちらのタイプなのかという点です。
あらかじめ設定した金額
×
入院日数が受け取れる従来型保険
「日額型保険」は、あらかじめ設定された金額が支払われる従来からある医療保険です。「入院1日あたり○○円」「通院1日あたり○○円」など、保険会社のパンフレットでよく見るタイプですね。補償される金額が少ない場合、基本の医療費以外にかかってくる諸経費をカバーするのは難しいため、自己負担分が発生することを考慮する必要があります。
実際にかかった費用を実費で補償してくれる新しい保険
「実費補償型保険」は、最近注目されている実費を補償してくれるタイプの医療保険です。最大の魅力は、入院日数に応じた定額払いでなく、健康保険負担分や差額ベッド代などの実費が補償される点です。つまり理屈上は、健康保険とこの実費補償型保険を合わせれば医療費負担をゼロにもできるのです。かかった費用を実費で補償するという点においては、自動車保険の対人・対物賠償保険や人身傷害保険をイメージすると分かりやすいですね。
民間の医療保険には、日額型と実費補償型という選択肢があります。ただし、そもそも医療保険に加入する必要はあるのかという疑問を抱えている方もいるでしょう。医療保険に加入する目的は、大きく分けて3点です。
民間の医療保険に加入する前に知っておきたいのは、公的保険でも一定の医療保障を受けられること。そのうえで、不足分を補うために加入するのが、民間の医療保険です。公的な医療保障では入院時の医療費をまかなえない場合が多いため、民間の医療保険にも加入しておくと、いざというときに役立つでしょう。
医療保険を選ぶ際には給付金や特約についてもしっかりとチェックしておくことが大切です。ただ、具体的に各給付金の内容がわからず、悩んでいる方のためにそれぞれの特徴について紹介しましょう。
診断給付金はその名の通り、がんと診断された時に給付されるお金のことです。どのような契約をしているのかによって給付される金額は異なりますが、100万円程度が相場になるでしょう。あくまで診断されたことに対して支払われる給付金となっているため、がん治療に関する入院や手術をしなくても支払われます。
まとまった金額をすぐに受け取れるということもあり、保障内容としては特に重視すべき項目だといえます。例えば、入院給付金や手術給付金、通院給付金が充実していなかったとしても、診断給付金がしっかりしていれば治療にかかる費用に充てられますよね。気をつけておかなければならないのが、がん保険の中でも最重要項目と言われることの多い診断給付金ではあるものの、古いがん保険では診断給付金が用意されていないものがあります。ついていて当たり前と考えるのではなく、必ず診断給付金が出るかどうかを確認しておきましょう。
入院をすることによって支払われる給付金です。がん保険の場合、入院給付金は無制限となっており、支払われる日数などは限定されません。支払われる金額はプランによって異なり、入院一日当たり5千円や1万円といった保障額を選んだうえで加入します。実際に入院をするとなれば治療費のほかに入院に必要な費用が発生することになるので、入院期間が長くなればなるほど大きな支えになってくれるでしょう。
手術をした場合に支払われる給付金です。回数の制限はありませんが、どのような手術を行ったのかによって給付額が異なる場合もあります。保険によっては保障額が一律で定められているものもあるので確認しておきましょう。
例えば、がんの場合でも入院をせずに通院で抗がん剤治療を受ける方もいます。この場合、指定された治療のための通院ならば、日数の制限なしで保障してくれる通院給付金が用意されているものもあるのです。また、最初に入院し、その時に入院給付金を受け取ってから所定の期間内に通院した場合に通院給付金が保障されるものもあります。この場合、期間の限度は60日程度となっているので注意しましょう。
気をつけなければならないのが、がん治療をする目的で通院をしたからといって100%通院給付金が支払われるわけではありません。保険によっては治療の内容や抗がん剤の種類、放射線の線量などがかなり細かく設定されており、その条件を満たしていなければ支払われない場合もあるのです。病院側はその人の状態をしっかりと判断し、最適な治療法を行うので、仮にその治療法の場合、通院給付金の対象とならないからといって、給付金を得るために医師が不要・不適切と判断する治療をお願いするわけにはいかないので、この点は注意しておかなければなりません。
最新の治療法ともいえる先進医療を受ける場合に対象になるものです。がんの治療の中にはまだまだ実験段階のものもあります。そういったものは健康保険が適用にならず、全額自己負担になってしまうのです。
すると、当然ながら治療費も膨れ上がりますよね。このような状態をサポートしてくれるのが先進医療特約です。万が一、がんになった時にしっかりとした治療を受けるためにも先進医療特約はあったほうが良いと考える方も多いのですが、必ずしも先進医療による治療が適しているとは限りません。
そのため特に必須とはいえないのですが、先進医療特約を付けたとしても月払いにすると100円程度となっているので、万が一のことを考えて備えておく方が多いようです。仮に先進医療による治療が必要になったものの、特約を付けていなかった…!という方もいるでしょう。この場合、「月々ほんの100円程度で付けられるなら入っておけば良かった…」と後悔する可能性もあります。
実際の治療を開始してみないと自分にはどのような治療が最適なのか、どのような選択肢があるのかはわからないため、万が一に備えて…ということを考えるのであれば、先進医療特約もついていた方が安心できるでしょう。例えば、がんの先進医療として実施されることの多い陽子線治療や重粒子線治療を行った場合、200万円以上の費用が必要になります。これを貯蓄から捻出できない方も多いはず。このような高額の治療費が必要になる先進医療で治療を受ける場合も、特約がついていれば安心ですね。
診断給付金に関して考える際に、1つ注意しておかなければならないことがあります。がん保険を例に挙げた場合、どのようながんなのか?によって給付されるかどうかが変わってくるのです。
まず、大きく分けると「悪性新生物」と「上皮内新生物」といった2種類があります。 悪性新生物とは、一般的に「がん」いわれる悪性の腫瘍のこと。上皮内新生物とはがんのかなり初期段階のことで、まだ粘膜外にがん細胞が出ていない状態のことをいいます。
診断給付金の中には悪性新生物だけを保障するものもあれば、両方保障するものもあるので、内容をよく確認しておきましょう。上皮内新生物はかなり初期ということもあり、この段階で治療すれば、転移や再発といった可能性はほぼありません。しかし、上皮内新生物と判断されただけでは診断給付金が出ない可能性もあるので気をつけておきましょう。
悪性新生物のみ給付の対象になるものもあれば、上皮内新生物も対象になるものもあるわけですが、それならば両方給付される保険を選択すればよいのでは?と思いますよね。しかし、過去に上皮内新生物の治療をしたことがある方は、両方保障されるものには加入できません。
ここで気をつけておかなければならないのが、なかには上皮内新生物の治療を行ったことを忘れている方もいるということ。とても簡単な治療で済むこともあり、忘れていたり、自分自身が上皮内新生物の治療を行ったとを把握しきれていない方もいるのです。もしもこのような状態で悪性新生物だけでなく上皮内新生物の両方を保障する保険に申し込んだ場合、加入自体ができたとしても後からそれが発覚すれば告知義務違反になってしまいます。
すると、本格的な治療が必要になる悪性新生物が見つかったとしても保障が受けられないことになるので、十分に気をつけておきましょう。実際に保険の中には悪性新生物と上皮内新生物の両方を保障するものが多いので、自分が過去に上皮内新生物の治療を行っている場合には悪性新生物のみを保障する保険を探さなければなりません。
悪性新生物の治療に比べると上皮内新生物の治療は費用が抑えられます。そのため、必ずしも上皮内新生物で給付金が出るタイプの保険を選ぶ必要はないともいえます。しかしなかには自分が加入していた保険では上皮内新生物で給付金が出ないことを知らず、がっかりした方もいるようです。自分が検討している保険では上皮内新生物も対象になるかどうかよく確認しておきましょう。
がんは非常に厄介な病気で、再発したり転移することもあります。しかし、新たにがんが見つかるたびに診断給付金が必ずしも支払われるとは限りません。
各保険によって支払われる条件は異なり、病理検査をしてがんだと診断されなければならない、最初に見つかったがんが完全になくなったうえで他の臓器に転移していることが認められなければならないなどの条件があります。
条件が優しいものとしては、確定診断が行われなくても1度目の診断からある程度の時間が経過してからがん治療のために入院することになった場合、診断給付金の対象になるようなものが挙げられるでしょう。 できればこういったものを探したいですね。
医療保険はさまざまな場面で活躍してくれますが、特に治療が長引きがちな病気といえば、がんです。がん保険といってもさまざまな種類があるため、それぞれの特徴や、自分に合ったものを見極めるのはなかなか難しい話ですよね。ここで解説することも参考にして、自分にとって最適ながん保険を選んでみましょう。
保障や特約がたくさんついているものを選んだ方が良いはず!と思ってしまいがちですが、第一に考えておきたいのが診断給付金が充実しているのか?ということです。
実際にがんの治療を行うことになった場合、症状やケースによって最適な治療法が異なります。必ずしも入院するとは限りませんし、通院で治療をするとも限りません。そのため、入院を給付金や通院給付金を重視して保険を選んでいたとしても、実際に自分が受ける治療によっては十分な給付金が受け取れない可能性もあるのです。
そういったものと違い、診断給付金はがんと診断されることにより受け取れるものとなります。診断給付金が充実していれば、その後の治療で必要になる入院に関する費用や通院に関する費用をそこから捻出することもできます。どのような治療をすることになったとしても、診断給付金は重要だといえるでしょう。
あれこれ給付金や特約がついているものを選ぶと総合的な料金も高くなってしまうので、継続できないケースも出てくるかもしれません。そういったことを考えると、最低限の保障ともいえる診断給付金がしっかり整っていることは第一の条件とし、その他については自分が支払える月々の保険料とも相談しながら決めていくことが重要です。
がん保険を検討する際に、悩んでしまう方が多いのが定期型にするか、終身型にするかということです。もちろん、どのように保障を充実させたいと思っているのかは人それぞれなので一概にはいえませんが、それぞれメリットとデメリットがあるのでよく比較したうえで最適なほうを選びましょう。
一生涯保障が続く終身型の方がよいと思う方も多いでしょう。一方で定期型は、一定期間のみ保障されるタイプのことをいいます。がんは高齢になるほどリスクが高まる病気ということもあり、「年をとってから病気になったほうがお金の悩みが増えるはずだから、終身型一択!」と思っている方もいるはず。しかし、65歳からは年金が受け取れます。それに加え、70歳以降であれば高額療養費によって医療費の上限額も減ることから負担が小さくなるのです。年金が受け取れない方や一切貯蓄がない方は注意しておかなければなりませんが、十分な貯蓄がある方や確実に年金が入ってくる場合は保険に頼らず、定期型を選択する方も多いようです。
がん保険というと、がんの治療に関する費用を賄うための保険としての認識が強いですよね。ですが、入院してがんの治療を受けることになれば、その間働くことができません。
もしも世帯主ががんになり、働けなくなった場合には収入よりも支出の方が増えてしまう可能性があるのです。そう考えると、万が一の事態を想定してがん保険に加入しておくことは非常に意味があることだといえるでしょう。
治療費が高額になったために子供を大学に行かせられなくなった、家族が一生懸命働いて支えてくれているものの生活が困窮してしまった…といったケースは珍しくありません。それまでは何の問題もなく順調に出世コースを歩んでいたとしても、がんになったことがきっかけで一気に収入が減ってしてしまうような恐れもあるのです。もちろん、結婚していない方の場合も同じく自分自身が働けなくなったらどのようにして生活していくのかを考えると、がん保険の重要性がわかるでしょう。
保険料が高くなればなるほど保障内容は充実する傾向にあります。まずは自分にとって無理なく支払える保険料について検討してみましょう。そのうえで支払える保険料に余裕があった場合は、保障を充実させることについて検討してみるのがおすすめです。
がんになってからでも入れる保険はありますが、通常のがん保険に比べると保険料はかなり高いので、「万が一のことを考えて早めに入っておけば良かった」と後悔している方もいます。
安心して自分にとって最適な治療を選択していくためにも、がん保険は入っておくに越したことはありません。保障内容をよく確認し、自分にぴったりの保険に加入できるようにしたいですね。
一般的な医療保険の入院給付日額は、5,000円や10,000円といったところ。これに影響されてか、入院給付金日額を5,000円や10,000円に設定する方が多数です。傾向としては、会社員よりも自営業の人のほうが高額な入院給付金日額を設定します。ただし、最近では入院日数が短縮化されつつあることにも注目です。入院日額を低めにして保険料を抑え、その他の給付金を充実させるのもひとつの方法でしょう。
先進医療特約を受ける病状になるかどうかは、確率的には低いと言えます。その低い確率に自分がヒットしてしまう可能性もありますが、先進医療での治療すら困難な事態も考えると、医療保険の先進医療特約に入るかどうかは難しいところでしょう。とはいえ、万が一のときのコストパフォーマンスの高さは魅力。これに惹かれて申し込む人が多いのも事実です。
手術給付金はそこそこ受給できればいいという人は、一律定額型を選ぶ傾向が高いです。いざ手術が必要というときに、充実した給付金で質の良い手術を受けたいと思う方であれば、倍率変動型を選ぶでしょう。保険料は高くなっても、万一のときの備えと思えば納得の判断です。手術給付金に余剰が出た場合にも、退院後の療養費などにあてることができるため問題ありません。
医療保険のがん特約を付けるか、単体のがん保険に加入するかという点は、がん特約の充実度で判断するのが良いでしょう。年々進歩するがん治療を思えば、単体のがん保険加入が賢明と考えられます。しかし、医療保険とがん保険の両方に加入するのでは、保険料が大幅にアップ。医療保険のがん特約で充実したサービスの商品に出会えたら言うことなしです。
女性特有の病気は不安なものの、専用保険に加入したところで、医療費の負担はほかの病気と変わりません。つまり、通常の医療保険に加入しておけば、ほとんどの女性特有の疾病には対処できるでしょう。保険会社の商品によっても差はありますが、特別なリスクを抱えていない限りは、ノーマルな医療保険でカバーできると考えて問題ありません。