顎の病気の治療費は医療保険の対象?非対象?
どのような顎の病気が医療保険の対象となるのか、きちんと確認しておきましょう。
先天性のものから感染症まで顎の病気は千差万別!
顎の病気といっても、その症状や程度は人によって異なります。
顎関節症は、口の開閉に関わる骨や筋肉、靱帯などのバランスが崩れて引き起こされる、関節の異常です。
顎関節症になると痛みを感じたり、口を大きく開けられなくなったり、顎を動かす度に音が鳴るといった症状が現れます。
顎関節症そのものは、直ちに命に関わる病気ではありませんが、食べ物を上手く噛めなくなったり、顎の音が気になったりと、ストレスになることもあるので、歯科医師による治療や、生活習慣・噛み癖の改善によるセルフケアが望ましいでしょう。
また、長期的な症状の継続や他の病気との合併症によって状態が深刻化した場合は、手術による治療が行われることもあります。
顎の骨は上顎骨、下顎骨、そして頬骨の3つが主な構成要素となっていますが、これらの変形や位置異常が起きてしまうと、顎や顔の形が変わってしまうこともあります。これが顎変形症です。
顎変形症には、その原因や状態によって幾つもの種類があり、例えば上顎が前へ飛び出ている上顎前突症(出っ歯)、下顎が前へ飛び出ている下顎前突症(受け口)、奥歯は噛み合っているのみ前歯がくっつかない開咬症といったものが挙げられます。
顎変形症では、その症状が軽度の場合、医学的な治療の必要性も高くありません。
しかし、中にはその症状が極端に大きくなって、噛み合わせが悪くなり食事に支障を来したり(咬合異常)、滑舌が悪くなって正常な発音が困難になったりする場合もあり、口腔外科的な手術による治療が行われることもあります。
虫歯や歯周病、その他にも様々な病気の影響で、顎の骨に細菌が感染したり炎症が起こることがあります。その代表例が顎骨骨髄炎です。
顎骨骨髄炎は、上顎と下顎のどちらにも発症する病気であり、原因は虫歯や歯周病だけでなく、口の中や周辺組織に発生した腫瘍や嚢胞である場合もあります。
顎骨骨髄炎の症状は、炎症範囲が拡大すればするほど悪化していき、やがては眼窩や脳、首などへ炎症や細菌感染が広がって、最終的には敗血症という命に関わる病気の発症原因になることもあるでしょう。
特に、糖尿病患者のような免疫力の低下が見られる人では、炎症の進行速度が高まりやすくなり、致命的な症状になってしまうことも少なくありません。
生まれつき、唇や顎の骨の形成が不完全な口唇裂・口蓋裂といった、先天性の異常があります。
口唇裂だけの場合は、抵抗力の生まれる生後3~6ヶ月、体重5kg以上で手術による口唇の形成が行われますが、顎の骨にまで断裂がある口蓋列の場合は、1歳半~2歳ころに口蓋形成術を行った上で、正しい言語の発音ができるように治療が行われます。
また、口唇裂や口蓋裂を持って生まれてきた子供は、顎や歯の発達に不具合が出ることもあり、継続的な治療も欠かせません。
顎の病気では医療保険が適用される?されない?
一般的に、自由診療による歯列矯正などは保険の適用外です。
しかし、重度の顎変形症を外科手術によって治療する場合などは、医療保険の対象になることがあります。顎骨炎などが悪化して全身性の症状が出た場合や、そもそも他の病気が原因で顎骨炎を併発しているような場合も、一連の治療が医療保険によってまかなわれる可能性もあるでしょう。
その他、顎関節症の治療の中には公的保険の適用対象となるものもありますが、一般的に民間医療保険では入院・手術時に給付金が支払われる為、矯正器具の装着などによって、あくまでも通院によって治療が進められる場合は、改めて確認が必要です。
また、先天性の疾患を持っている子供の場合は、医療保険への加入が難しくなることもあるので、併せて確認しておきましょう。
顎の骨の病気がどこまで保障されるかは事前に確認しておくべき!
医療保険は原則として、病気に対して保障する保険であり、顎変形症でも症状が軽度で、その手術が美容整形の範囲と認められる場合などは、医療保険の適用対象外となります。自分の顎の症状や、各保険の保障範囲などについては、担当者へ事前に確認しておくことが大切です。
保険名 (保険会社名) |
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基本補償 |
オプション補償 |
オプション補償 |
支払い限度額 ※1入院中に請求可能な上限 |
上限300万円 | 上限120万円 |
基本補償の保険料 ※20代男性の場合(月額) |
1,340円〜1,580円 | 830円〜1,028円 |
保険タイプ | 定期型 | 定期型 |
申し込み方法 | 店頭申し込み可ネット申し込み可 | ネット申し込み専用 |
保険名 (保険会社名) |
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基本補償 |
オプション補償 がん入通院治療費用保険金、特定疾病診断保険金、女性特定疾病入院一時金、先進医療費用保険金、がん診断保険金、がん入院保険金、葬祭費用保険金 |
支払い限度額 ※1入院中に請求可能な上限 |
上限300万円 |
基本補償の保険料 ※20代男性の場合(月額) |
1,340円~1,580円 |
保険タイプ | 定期型 |
申し込み方法 |
店頭申し込み可 ネット申し込み可 |
保険名 (保険会社名) |
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---|---|
基本補償 |
オプション補償 先進医療、入院時差額ベッド代(個室・少人数部屋の室料)、入院時諸費用 |
支払い限度額 ※1入院中に請求可能な上限 |
120万円 |
基本補償の保険料 ※20代男性の場合(月額) |
830円~1,028円 |
保険タイプ | 定期型 |
申し込み方法 |
ネット申し込み専用 |