シニアライフの不安に対するしっかりした備えを。
いよいよシニアライフを迎える60代。病気・入院のリスクも増え、親の介護などの心配も大きくなる年代です。
さまざまな不安を軽減するためにも、保障の手厚い保険を用意しておきたいところです。
病気のリスクが高いからこそ精神的安定を得られるのが医療保険のメリット
60代以上のいわゆるシニア世代になると、ぐんと病気にかかるリスクが高まります。しかし、60代以上になると保険料も若いときに比べて高額になりますし、60歳以上の場合、前期・後期高齢者医療制度があるため自己負担額が少なく済むので医療保険は不要と考える人もいるはずです。
ただ、個室に入った場合の差額ベッド代や、退院後の通院時の交通費などが意外と家計を圧迫することもあります。「備えあれば憂いなし」の言葉通り、万が一のときのために医療保険へ加入していれば精神的安定を得られるのもメリットの一つです。
何もかも保障をつけた高額な保険を選ぶのではなく、年金生活になっても負担なく支払える保険を選ぶこともシニア層には重要です。
入院確率
38.22%
出典元:生命保険文化センター『生活保障に関する調査(平成25年版)』http://www.jili.or.jp/research/report/chousa10th.html
60歳を超えると、さまざまな病気で入院の機会も多くなりがちです。死因のトップにも挙げられる悪性新生物(がん)や、糖尿病、統合失調症、白内障、肺炎など、さまざまな病気があります。
また、意外に高齢者に多くみられるのが、骨折での入院。医療保険を選ぶ際には、病気だけでなくケガでの入院についても保障してくれるものが安心かもしれません。
60代ともなると、そろそろ慢性的な持病を抱え始めた方もいるのではないでしょうか。生活習慣病やその合併症の発症を不安に感じる方も増えてきます。「これから先、年金や貯蓄をやりくりして医療費を捻出していけるだろうか」と頭を抱えてしまうこともあるでしょう。しかし、じつは高齢者にはそれほど医療費はかかりません。日本では高齢者医療制度が十分に整備されており、高齢者の医療費は若い世代に比べて割安になるためです。一方で、高齢者が医療保険に入ろうとすると保険料がとても高額で、保障も最低限しかありません。こういった理由から、高いお金を出して無理して保険に入るよりは、保険に入らずにその分を貯蓄したほうが良いのではないか、という説をとなえる人もいます。
「高齢者には医療保険は不要」という説はあるものの、やはり備えあれば憂いなしという言葉がある通り、保険を準備しておくに越したことはありません。なぜなら、入院時に相部屋のベッドが満床で個室を利用せざるを得なくなり、その費用を請求される「差額ベッド代」や、タクシーでの通院代など、入院や手術には思わぬ高額の出費がつきものだからです。
60代はそもそも病気リスクが急上昇する年代ですし、若い方なら比較的早く治癒できるような病気や怪我でも高齢者の体力では長期化することもあります。こういった場合に、お金の不安を取り払ってくれる医療保険は精神的に大きな支えとなるはずです。
60代前半の人の場合、まだまだバリバリ現役時代と変わらずに働いている方も多いと思いますが、70代に差し掛かると年金だけで生活している人も多いはずです。医療保険は万が一のときに助けになる心強い味方ですが、保険料が家計を圧迫してしまっては意味がありません。
シニアになると、高額療養費制度だけでなく、前期・後期高齢者医療制度があるので自己負担額も少なく済みますので不必要な保障は極力減らして、ガン特約、先進医療特約、介護への備えができる特約など自分に合った内容を選びましょう。
60代以上の人が医療保険に費やす妥当額は、8,000円~2万円程度。年齢や保障内容によって金額が変わりますのでしっかりと老後のライフプランを検討の上加入しましょう。
医療保険には数年単位で満期を迎える「定期型」と、一生涯加入し続けられる「終身型」がありますが、60歳以上の方が検討するなら終身型が断然おすすめです。定期型の医療保険は年齢を重ねるごとに保険料がどんどん高額になっていくうえに、健康状況によっては次回の更新を断られることもあり、高齢者の医療費対策として活用するには向いていません。終身型の医療保険であれば、加入時の保険料と保障内容が一生涯そのまま続きます。
また60代以降の場合、若い世代に比べて入院が長期化する傾向にあるため、入院保障日数がなるべく長い保険を選んでおくと安心です。特にがん治療においてカギとなってくるのが「先進医療特約」。現在、医学の進歩により新たな治療法が次々に生み出されていますが、先進医療と呼ばれる最新の治療法は、既存の健康保険の対象外なため、すべて自費負担となってしまうのです。数十万〜数百万円という高額の費用がかかる先進医療をお金の心配なく受けられる「先進医療特約」は、これからの時代の高齢者にとって見逃せない存在となっています。
60代の人が入院した際の自己負担額が多い順に並べると、
となります。
上記を平均すると219,000円の自己負担額となります。
自己負担額に関しては、50代と比べて大差はありません。しかし、年齢を重ねるにつれて、病気になるリスクは高まりますので、何度も入院するようなことがあるかもしれませんので、しっかりと保険を備えておきましょう。
1日あたりの入院費は、60代の場合、10,000円〜15,000円未満の人が、全体の22.3%を占めます。続いて7,000円〜10,000円未満かかったのが17.4%、5,000円未満、20,000円〜30,000円未満だった方がそれぞれ15.2%となります。
ただし、30,000円以上の費用がかかった人の割合が多い点は気を付けておきたいところです。1日あたりの自己負担額が30,000円〜40,000円未満の人と、40,000円以上の人がそれぞれ6%いますので手厚い保障があるほうが安心です。
全体で見ると、平均1日当たりの自己負担費用は15,702円となっています。
60代で、入院費を医療保険で100%賄えた、と答えている人は全体の35.4%となり、41〜60%賄えた人が14.6%、61〜80%賄えた人が8.2%、21〜40%賄えた人が7%、1〜20%の人が6.3%、81〜99%の人が3.2%となっています。
平均すると73.5%が医療保険によって入院費を賄えたことになります。シニア世代に入ると、病気になるリスクも高く、入院する回数も増えてくるため、できるだけ保険で賄える自分に合った医療保険に加入しておきたいものです。