医療保険のパンフレットでよく見かける「日帰り入院で保障」という内容。日帰り入院から保障を受けられるなんて魅了的ですよね。しかし、日帰り入院かを判断する際の明確な違いについて分からない人は多いのではないでしょうか。もしも、日帰り入院の保障がある保険に加入していても、日帰り入院に該当するかわからなければ、給付金を請求し損ねてしまいます。せっかく毎月保険料を払っているのですから、いざという時に使えなければ意味がありません。そのような事態を避けるためにも、日帰り入院と通院の違いについて詳しく説明するので、ぜひご覧ください。
医師が入院を必要と判断し、入院日と退院日が同じ場合に「日帰り入院」となり、入院費の支払いの必要が生じます。たとえば、深夜3時に緊急入院したが、その日のうちに容態が回復し退院することになった場合が該当します。
一方で、「外来」のベッドで人工透析や点滴、手術を行なった場合は日帰り入院にはなりません。また休養や覚醒が目的の場合にベッドを使用した場合でも該当しないので、気をつけましょう。
医師による治療は必要だが、入院の必要がない場合に外来や往診によって治療を受けることを指します。もちろん、入院費が発生することはありません。たとえば、持病が悪化しないように薬を処方してもらうために通っている場合。何らかの理由で病院まで足を運べないため、自宅にて医師の診察を受ける場合が該当します。
会計の際にもらう医療費請求書を確認することで、明確に見分けることができます。詳細にある「入院費等」の欄に点数や金額の記載があれば「日帰り入院」と判断可能です。医療保険に加入している場合は、給付の対象になるかを必ず担当者に確認してください。
以下の3つの条件を満たした場合が日帰り入院になります。
具体的には、以下のようなケースが日帰り入院だと判断されます。
日帰り入院に該当する病院側の判断基準は、下記の条件を満たしているかです。
厳密には午前0時から24時間以内に入院し、検査や手術を行なって退院することが条件になります。医療費請求書には当日に入院や退院をした場合や、医師が入院が必要だと判断して医療行為を行なったときに「入院基本料」の算定が可能。ただし、当日であったとしても休養や覚醒が目的でベッドを使った場合は、「算定しない」規定となっているため、日帰り入院にはならないので注意してください。
上記に当てはまる場合は、日帰り入院が可能です。ただし、これは一例で該当するかどうかは病院や医師の考え方、患者の容態によって変化するので、その点には注意しましょう。
日帰り入院の条件2つのうち、保険会社は以下の2点を満たしているかどうかで判断します。
深夜0時までに退院できれば、日帰り入院の対象になります。あくまでも休養目的や意識のはっきりしている覚醒状態でベッドを使用した場合には、対象になりません。
病院での会計時に窓口で渡される医療費請求書の「入院料」の欄に点数や金額が記載されていれば、「支払いが発生した」と判断されて、日帰り入院の対象になります。
注意点として、「休養が必要でベッドを使用した」「覚醒のために一時的に休んでいた」場合は対象にならないので気をつけましょう。医療費請求書に「入院費等」が記載されていて、その日のうちに入退院していれば対象になることを覚えておいてください。
入院給付金を請求する際は、手術をしたかどうかも関係してきます。以下を確認して適切な請求を行なってください。
日帰り入院のみで、手術がない場合は入院給付金だけの請求となります。医師の診断書がなくても、病院の医療費請求書だけで手続き可能な場合も。もしも診断書が必要な場合は、診断書の作成費用で5,000円前後かかってしまいます。たとえば、入院給付金が日額5,000円だった場合は、保険を請求してもプラスマイナスゼロということになります。このような場合は、コストを考慮して請求するかを判断する必要があるでしょう。
手術をした場合は、入院給付金だけではなく手術給付金を請求可能。この場合は、必ず診断書が必要になります。詳細は保険会社の担当に問い合わせて確認しましょう。
現在販売されている医療保険は、日帰り入院(入院1日目)から入院給付金が出るようになっています。ところが、以前までは入院が5日以上といった一定の期間入院しないと給付金が出ないのが一般的でした。また入院特約を付帯していない場合も入院給付金がでない場合もあります。医療保険に加入したのが数年前だったり、特約を付けていなかったりすると日帰り入院に対応していない可能性が。その代わり、月々に支払う保険料が安いといったメリットがあるのも事実です。
とはいえ、もしものときに対応している保険のほうが安心できるのではないでしょうか。短期間の入院に対応している保険を希望する人は、新しい保険を検討してみても良いかもしれません。また保険は日進月歩でお得なプランが出てくるので、定期的に保険を見直すことも重要といえるでしょう。